米海軍、ズムウォルト級駆逐艦に極超音速ミサイルを統合して再利用?

米海軍は失敗に終わった「ズムウォルト級ミサイル駆逐艦」の再利用計画を明かした。

ズムウォルト級ミサイル駆逐艦に極超音速ミサイル?

米海軍が建造した「ズムウォルト級ミサイル駆逐艦」は、先進的なステルス性を備え、射程100km超えの155mm先進砲システムによる地上目標への攻撃が可能で、Mk.41VLSよりも大きなミサイルを搭載することが出来るMk.57PVLSを搭載した画期的な船だったが、あまりにも問題が多く、1隻75億ドル(約8,300億円)以上もの建造費が首を締め、たった3隻建造しただけで調達が打ち切られてしまった。
搭載レーダーや艦を制御するためのシステム開発に失敗し、防空用のSM-2や弾道弾迎撃ミサイルSM-3、対潜戦用のアスロックの搭載が見送られ、155mm先進砲システムに使用する砲弾の調達が中止されたため同砲は使用出来なくなり、現存する3隻のズムウォルト級ミサイル駆逐艦をどのように使用するのか不透明な状況が続いてきたが、遂に同艦の再利用計画が明らかになった。
出典:public domain ズムウォルト級ミサイル駆逐艦
米海軍はズムウォルト級ミサイル駆逐艦を改装し、現在開発中の通常弾頭を搭載した極超音速ミサイル「Conventional Prompt Strike (CPS)」の運用艦として使用する計画を発表したが、いつ実現するのかは不明なままだ。
そもそも極超音速ミサイル「Conventional Prompt Strike (CPS)」は実用化されておらず、まだ開発段階の兵器で2022年にテストが行われることだけが決まっており、それ以外のスケジュールは未定のままだ。
この兵器は1時間以内に地球上のあらゆる場所を打撃できると言われている兵器だが、潜水艦ではなく水上艦のズムウォルト級ミサイル駆逐艦を改造して搭載する必要があるのか謎で、この兵器を搭載するにはMk.57PVLSを取り除かなければならない。
そうなると同艦の搭載兵器はCPSと30mm機関砲だけになってしまうため、同艦を守るための随伴艦が必要になり、折角のステルス性が死んでしまう。
恐らく、米海軍は大金を投じた「ズムウォルト級ミサイル駆逐艦」を少しでも利用しなければ議会や納税者に対して格好がつかないのだろうが、このような無意味な案に予算を無駄遣いするぐらいなら、潔く退役させ予算を節約したほうがマシだ。
 
※アイキャッチ画像の出典:public domain ズムウォルト級ミサイル駆逐艦

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